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楽園の箱 6

2010.11.26【 楽園の箱

  その夜、いつものようにモーリスは猫といっしょに丸まって眠りました。猫のやわらかなしっぽがいくどもモーリスの頬をなで、モーリスはそのたびにきゅっと小さな猫を抱きしめました。どこか遠くで波の音が聞こえるような気がしたのは、どうやら壊れかけたクーラーのせいだったようです。そのせいか、明け方の夢で、モーリスは猫と一緒にあのなつかしい岩だらけの海で遊びました。 そこはかつて、聖ヤコブ様の遺骸がたどりついた...全文を読む

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楽園の箱 5

2010.11.19【 楽園の箱

 「パリからひとりで来たんなんて、すごいね」 長い髪をひとつにまとめた若い女性は、モーリスと同じようにひとりで、この星の巡礼路をバイクで走りとおしたひとでした。やはり絵を描くひとでしたので、モーリスは自分の箱を見せて、そこに訪れた街のことなどを描いてもらいたいと思いました。「それは光栄だわ。でも、その前に旅の話しを聞かせてくれないと」 彼女はかわいらしいえくぼを見せて、モーリスにも葡萄酒をついでくれ...全文を読む

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楽園の箱 4 

2010.11.12【 楽園の箱

 「どうして助けてくれたんですか」 モーリスはその夜、ベッドに横になってききました。部屋には他にもひとがいて、鼾をかいたり寝返りをうったり、月明かりで書きモノをしていたりしていました。ひさしぶりにふかふかのベッドで眠れるというのに、モーリスはなかなか寝つけませんでした。だから、そのひとも眠っていないことを知っていたのです。「助けないほうがよかった?」「いえ、そんな」 そんなふうにこたえられると思わな...全文を読む

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楽園の箱 3

2010.11.05【 楽園の箱

  翌朝、モーリスはお土産物屋さんで絵葉書を一枚買いました。それは遠くの丘から教会をうつした写真でした。はじめは教会正面の絵葉書も片方だけの塔なのに不恰好に見えずとても素敵だと思いましたが、これは緑の海に浮かぶ豪華客船のように豪華で、しかも荘厳なうえにたいそう頼もしく見えたのです。巡礼の最初の記念にふさわしく感じられました。だから、妹の名前と、彼女のいる学校の名前だけ書いて、その葉書を投函しました。...全文を読む

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Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

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