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階梯と車輪 5

2011.08.26【 第二部「階梯と車輪」

  依頼人は、たらふく食べる夢が見たいとおっしゃった。自分だけでなく、彼の一族郎党に大昔の貴族のように豪勢な食事を振る舞いたいと口にして、小さな杯を干した。さびしくておられるような気がして、すすめられるままに饗(きょう)された皿を綺麗に平らげた。 昼前に、お礼の電話をいただいた。こちらに来るときには早めに連絡するので空けておくよう頼まれた。いい夢だったと吐息まじりに告げられた声に、昨夜から続く胃の痛...全文を読む

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階梯と車輪 4

2011.08.19【 第二部「階梯と車輪」

  依頼人の職業や何かを、わたしは基本、記録に残さない。名刺は頂戴する。が、こちらから連絡をとることはない。ただし、忘れない。そのひとのことは。 わが師の祖父は一万を超す人物に夢を饗したと謳われたが、そのすべての依頼人をことごとく憶えていたという。もはや伝説と化した偉業ではあるが、数はともかく同様に、わたしも彼らを忘れないと断言できるような気がする。 だが、そのひとを忘れないと今わたしは口にしたが、...全文を読む

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階梯と車輪 3

2011.08.12【 第二部「階梯と車輪」

  一月ほど前、告白された。三月も終わりのことだ。気が動転し酷く礼を失する態度をとったわたしにも、彼は変わらなかった。 その後すぐ、どういうわけかこちらの仕事、つまり夢使い稼業がうまくまわりはじめた。かんたんにいうと、ご贔屓客がついたのだ。この仕事は口伝てがいちばん確かで、どうやら店長の知り合いが口をきいてくれたらしい。前職の人脈があるのだろう。 そんなわけで、これから赴くのはシティホテルだ。昨今は...全文を読む

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階梯と車輪 2

2011.08.05【 第二部「階梯と車輪」

 「で、何さ。ずいぶん親しげにしてたじゃないか」 ロッカールームに入ってすぐ店長がやってきた。このひとはまたいつもいつもふらふらして……と呆れるが、意外に面倒見がいいことは知っている。エプロンを脱ぎハンガーにかけたところでこちらの肩に腕をおく。重い。が、払いのけようとしても無駄だろう。彼女のことが知りたいのだ。「高校の同級生です。彼女もそう言ってましたでしょう」「おまえさんが、故郷の人間のはなしをする...全文を読む

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Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

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