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階梯と車輪 14

2011.10.28【 第二部「階梯と車輪」

  夕方シフトなのだから当然だが、店にはむろん彼がいる。店長はお客様がいらっしゃるのに大欠伸でわたしの顔をみて、んじゃ任せた、と手を振って帰っていった。彼はその背を見送ってすぐ隣に立った。「風邪、平気ですか。なのに昨日は引き止めようとしてすみません」「いえ、こちらこそ。休みましたから平気です」 わたしは目を合わせず返した。なぜ彼がいつも謝るのかがわからない。と考えて、こちらが先に謝罪しないからかと悟...全文を読む

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階梯と車輪 13

2011.10.21【 第二部「階梯と車輪」

  あからさまに息を詰めた僕にも彼女は頓着しなかった。やわらかな声で、だってあたしだけ話すなんて恥ずかしいじゃない、と続けた。腹立たしくはなかったが、彼女のそういう態度が可笑しかった。手強いと賞賛すべきか、はたまた弱みを見せたがらない負けず嫌いを難詰すべきなのかどうかさえ、わからない。それでも隠しおおせるとは思えなかった。だから、「君のことを想うのと同じくらいには」 正直にこたえた。ところが、うそつ...全文を読む

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階梯と車輪 12

2011.10.14【 第二部「階梯と車輪」

  翌朝、わたしの顔を見ると同時に、おまえ家かえって寝ろ、と店長が顔をしかめた。夕方シフトに間に合うように来い。今日はシゴトはいってないだろ。頷いたのを確認し追い払うように片手をふった相手に頭をさげた。徹夜がこたえたわけではなく胃が痛む。気づいてみると、依頼人である彼女の極めてプライヴェートな事柄を教えてしまったのだ。知られなければいいという問題ではない。しかもその理由はまたしてもわが身可愛さにあっ...全文を読む

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階梯と車輪 11

2011.10.07【 第二部「階梯と車輪」

 「仕事の帰りですか?」 自転車をおした彼の顔は見たこともないほど赤かった。わたしの視線に気づいてか、「おれのほうは会合のあと飲み会で」「べつに、それは」 わたしは顔をそむけた。いま誰かと話したい気分ではなかったし、事情を問われて疚しさがました。それに、彼の動向に注意を払っていたと思われたようで癪だった。「家、こっからだとかなり遠くないですか」「平気です。もう遅いのでこれで」 わたしは頭をさげた。け...全文を読む

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Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

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