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階梯と車輪 27

2012.01.27【 第二部「階梯と車輪」

  その瞬間、背が軋むほどに抱きしめられた。息苦しさに喘ぐ唇を追い、頬を掴まれて貪るように口腔を荒らされた。愛撫と呼ぶには一方的にすぎ、それでいて切なさがます。ただたんに自身の欲望が解放されることを希(こいねが)う激しさとは違う。そう感じて戸惑った。だが狭い浴室で男ふたりが抱き合うのは窮屈で仕方ない。せめてベッドへ行くべきだと頭で思うが猶予もないほど切羽詰っていたのは彼のほうだ。 そうして縋りつかれ...全文を読む

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階梯と車輪 26

2012.01.20【 第二部「階梯と車輪」

  おれを好きなのに逃げて。 脇腹になすりつけられたことばが真実であるとからだが識っている。余裕のなさを羞じるのはプライドのゆえか。あっけなく達するわけにはいかないと唇を噛むが、極度の抑制はかえって自身を追い詰めた。 押しのけようとして触れた髪、それさえ濡れて柔らかく指に絡みつく。思わず掻き乱すとお返しとばかりに逆さに撫であげられた。肌を粟立てて腰を引く。だが後ろは壁で逃げ場がない。女に触れられたこ...全文を読む

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階梯と車輪 25

2012.01.13【 第二部「階梯と車輪」

  焦ってドジ踏みました。転んだだけ。心配ない。囁きを拾いとろうとする頭を両手に挟まれて壁に押し付けられている。油断した。片手にはまだ携帯電話を握り締めていたわたしに反撃の手はない。ほとんど身長が変わらない相手とこんな近くで接するのは初めてのことだった。その現実に驚いてすぐ雨のにおいに気をとられた。髪の先から零れ落ちた整髪料の香りに混じったそれが血のにおいを消した。むき出しの肘とあご、それと掌に擦過...全文を読む

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階梯と車輪 24

2012.01.06【 第二部「階梯と車輪」

 「夜分すまない。あいつ、行ったか」 なぜ店長がこんな夜更けに彼の行方を問うのかがわからなかった。何かあったのだろうかと無意識に手に力がこもる。するとこちらの緊張に気づいてか苦笑まじりに続けた。「度外れた方向音痴なんだよ。なのにいい加減な地図かいて渡しちまったから気になってな。来るなりケータイ落として壊したとかいうし、ゾンビみたいな顔してたぞ」 何があったと問わないのがこのひとのやり方だと察した。「...全文を読む

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Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

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