更新履歴

さわりを読むをクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方はこちらで未読・既読のご確認ができます
    日付別の更新チェックはカレンダーの日付をクリック ▼
2012 02123456789101112131415161718192021222324252627282930312012 04

【  2012年03月  】 

◆前月     ◆2012年03月       ◆翌月

夢見ることさえ忘れはて 3

2012.03.30【 夢見ることさえ忘れはて

  二次会で何人かの男のメアドはありがたくいただいた。手際のいい相手はこちらのそれも持っていった。送るといわれて丁重にお断りをいれたのにしつこくされて眉をひそめたところで肩越しに声がかかる。 こんな遅くにも着崩れた様子のないスーツ姿でやってきた従兄の腕をとる。困り事があると勝手に出てきて物事を解決してくれる、便利だけどうざったい人。 よさげな相手もいたけれど、これで続きはなしになった。それもめんどう...全文を読む

▲PageTop

夢見ることさえ忘れはて 2

2012.03.23【 夢見ることさえ忘れはて

  結婚式の二次会が始まる前に、バッグにしのばせていた「お守り」を便器に流した。チョコレートクッキー。あのひとが、あたしにさいしょにくれたもの。取引先が主催するパーティー会場で、こういう場所で我先にと皿をいっぱいにする女はみっともないわよねといきなり悪口を聞かされながら。 ごくたまに、こういう駄菓子が欲しくなる。どこででも買えて、すぐ口にほうりこめるから。 あのひとはそういって、パティシエが拵えた愛...全文を読む

▲PageTop

夢見ることさえ忘れはて 1

2012.03.16【 夢見ることさえ忘れはて

  あかちゃんができた。 あのひとはそう口にした。旦那とはしてないって言ったのに。 うそつき。 あたしはそう罵らなかった。かわりに、おめでとうと返した。すると彼女はほっとしたようにテーブルのうえで組み合わせていた指をひらいた。上品なネイル。その睫の長さ、ごく丁寧に入れられたアイライン、それ相応の年なのにしみひとつ、しわひとつない肌を眺めた。これが最後だと思いながら。 その、いかにも贅沢に拵えられた女...全文を読む

▲PageTop

多分、夢のように 3

2012.03.09【 多分、夢のように

  たいていの夢使いは七つの夢見式にその才を見出してくれた者を師匠とする。だが、俺の娘のあがないに立ち会った夢使いはその成長を最後まで見守れないかもしれないと告げてきた。病が進行していた。 両親は別れ、師匠は倒れるでは娘の将来はどうなることかと危ぶまないではない。まあ、俺の娘なのだからほんとうのところ心配なぞしていない。する必要もない。かわりの師匠はこれ以上ない「逸材」を用意した。親がなくても子は育...全文を読む

▲PageTop

多分、夢のように 2

2012.03.02【 多分、夢のように

  しかしながら。 その娘は娘で、つまり俺の妻だった女は父親を憎んでいるわけではなかった。あの女が本当に恨んだのは俺のほうだ。要するに、俺は妻に嫉妬されていた。自分の出来なかったことを仕出かしたから。 俺の大胆さに。 不届きな振る舞いに。 あの女は嫉妬と羨望のまなざしを向けた。今でも、向けている。俺の前で泣いてみせたのは、自分の不甲斐なさのためだっただろう。 今さらだが俺はあの女のそういう気の強さに...全文を読む

▲PageTop

◆前月     ◆2012年03月       ◆翌月

Menu

プロフィール

Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

最新記事

カテゴリ

花 (3)
蒼 (4)
雫 (3)
音 (3)
線 (9)
* (1)

プロフィール

Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR