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夢も見ない 2

2012.04.27【 夢も見ない

  おれは何気ない顔つきで本の頁を捲りながら盗み聞きしている。彼のすぐ近くで、その初恋の人との会話を。 伝説の、というのはこのひとの師匠の祖父にあたる夢使いで、たしか一万を超す人間に夢を饗したといわれる人物だ。資料館でみたかのひとの「階梯」は二階屋に届くほどのおおきさで見るものを睥睨し、その業績に相応しく偉大であった。いまなおおれの胸には横木縦木を金銀に煌めかす威容がとどまっている。あんなものを見た...全文を読む

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夢も見ない 1

2012.04.20【 夢も見ない

  おれの恋人はケータイの呼出音には敏感だ。長い髪を揺らして立ち上がりすぐさまそれを手につかむ。ケータイへの連絡はそれ即ち夢使い稼業の依頼に他ならない。だが、ごく稀に仕事の件ではないこともある。今夜の電話はそのプライヴェートのほうらしい。名乗ることなく電話に出た。 あなたのお師匠さんにプロポーズされたんだけど、どう思う? 委員長? いきなりどう思うか聞かれても僕にはその…… こんなこと高校時代のクラス...全文を読む

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夢見ることさえ忘れはて 5

2012.04.13【 夢見ることさえ忘れはて

  メールひとつで約束を無碍に断られる。そんなふうだから遊ばれているのはわかっていた。なのに当の相手から連絡があればあたしはそれに縋ってしまう。過去に付き合った男たちも実はこんな気持ちでいたのかと、今ごろになって酷いことをしていたと気がついた。 あのひとからの連絡が途絶えはじめて、あたしはますます食べなくなった。あのひとの女性らしい丸みのある柔らかなからだが欲しかった。抱かれるとほっとした。離れたく...全文を読む

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夢見ることさえ忘れはて 4

2012.04.06【 夢見ることさえ忘れはて

  わざとらしく固められた髪を丁寧に二度洗いする。嗚咽はシャワーの音にかき消され泡とともに流れいく。なぜ泣かなければいけないのかわからない。初めての男に遇ったから。ちがう。従兄が結婚するから。違うチガウ、そうじゃない。あんな男たちがじぶんの知らないところで勝手に幸せになっていることくらい、気にならない。 けど、 あのひとはシアワセだろうか。 不幸でいて欲しいと呪った。ほんの少しだけでいいから。 ほん...全文を読む

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Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

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