更新履歴

さわりを読むをクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方はこちらで未読・既読のご確認ができます
    日付別の更新チェックはカレンダーの日付をクリック ▼
2012 04123456789101112131415161718192021222324252627282930312012 06

【  2012年05月  】 

◆前月     ◆2012年05月       ◆翌月

夢も見ない 6

2012.05.25【 夢も見ない

  師匠はもとより、大先生の顧客は一見さんが多かった。 はなしがどこにどう繋がるのかわからずに、おれは首をかしげた。すると、彼はおれの手に顔を寄せたまま口にした。 彼らには香景が視える。それを聞く。道を歩いていて、香音の残り香を聞いて声をかける。または魘の残響に夢を要らないかと問う。相手はほぼ断らない。 それを世間で何と呼ぶか、知っている。あの師匠も写真でみたその祖父もとびきりの美男というのではない...全文を読む

▲PageTop

夢も見ない 5

2012.05.18【 夢も見ない

  師匠はどんなに遅くなっても俺の淹れたお茶をのんでから自室にさがった。きゅうな用事で外食しようと食事が用意してあれば絶対に残さず平らげた。寝ていていいと言われても、だから俺は起きていた。 親が死んで、師匠が俺を引き取ると言ってくれたときは心の底から嬉しかった。俺は七つの頃から師匠に憧れてたし、その当時からお宅に出入りしていた。じぶんの家のような普通の一軒家とちがう立派なお屋敷で、そのころはとても賑...全文を読む

▲PageTop

夢も見ない 4

2012.05.11【 夢も見ない

  電話の着信音で、おれより長風呂の彼があわてて浴室から出てきた。こういうとき素裸を期待しても無駄だ。床を濡らさないようタオルで濡れ髪をくるみながらも下だけはきちんとパジャマを穿いている。夏の盛りだ。風邪をひく心配はないのだからこんなときくらい隙をみせてくれてもいいのにと思わなくもない。一緒に暮らしはじめてもう数か月たつというのにあまりにガードが固すぎる。おれだって、なにもこのひとにパンツ一枚で家の...全文を読む

▲PageTop

夢も見ない 3

2012.05.04【 夢も見ない

  彼女の七つの夢見式から識(し)ってました。私の初仕事でしたから。祖父が私の披露目に用意したのがそれでした。けれど彼女の一族は納得しなかった。生きているうちに伝説と化した夢使いにあがないをさせたがった。私の家と彼女のそれは浅からぬ因縁がありましてね。いっときはあのお屋敷に住まわせられたこともあったそうだ。まあいってみれば郎党です。離反したのは御一新(ごいっしん)の時で、社の件で揉めたのです。お縄に...全文を読む

▲PageTop

◆前月     ◆2012年05月       ◆翌月

Menu

プロフィール

磯崎愛

Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

最新記事

カテゴリ

花 (3)
蒼 (4)
雫 (3)
音 (3)
線 (9)
* (1)

プロフィール

磯崎愛

Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR