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『野の花集』4

2030.05.04【 『野の花集』

  とはいえオレの苦しみは自業自得という名の因果応報であり、ことさらに嘆いてみせるのはオレがそれだけ弱い人間だという証に他ならない。または「語り手」としての本能で、自身の恥部を晒してみせているだけにすぎない。廉恥心なぞというものはオレにはない。ましてオレは大貴族として育てられた人間でもなかった。いっときは捨て子としてエリゼ派の修道院で養われた。そういうオレには貴族としての矜持も政治家としての知恵も徳...全文を読む

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『野の花集』3

2030.05.03【 『野の花集』

  モーリア王国で賢人宰相と呼ばれた男の残した覚書は、今ではオレのまとめた『随想集』としてだけでなく、全編詳細な注解つきで出版されている。オレはあれらを捨てるに忍びなかった。オレにくれたものならば、それをどうしようがオレの勝手だろうと居直った。ただし、オレが死んで百年たつまでは手を付けてくれるなと遺言した。 オレは『歓びの野は死の色す』を記した当時、まだ十五歳だった。その年で葬祭長になった。オレは《...全文を読む

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『野の花集』2

2030.05.02【 『野の花集』

  返答は、ない、か……。 このオレ様が年寄りじみた嘆き節で懇願してやったのに、いまどきの人間どもは不敬だな。 まあ、いいさ。 無視するなら無視すればいい。 オレだって、生きてたころは年寄りの繰り言をやりすごした。死人に口なし。たとえ耳許でうるさくがなられようとも、だ。あいつらにはなんにも出来やしない。それと同じだと迫られたら同意する。生きてる人間は忙しいからな。生きているというだけで重労働だとは死者...全文を読む

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『野の花集』1

2030.05.01【 『野の花集』

  恋人よ、 白い花 摘みにいこう 緑なす丘へ   恋人よ、 赤い花 摘みにいこう 幸せな明日                  エリゼ公国北東部シャロンヌ村俗謡より                  アレクサンドル・デリーゼ『野の花集』所収  オレは〈死者の軍団〉の力を借りてモーリア王国を撃退後、文字通りこの国をはしからはしまで歩き回った。表向きの理由は史上初の男性葬祭長として各神殿を詣でるためで...全文を読む

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Author:磯崎愛
「おはなし」を食べて生きてます。たぶん(笑)。

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