唐草銀河

恋人たちの物語~「心臓を食べさせられた奥方」の私的解釈における五つの断章~

*家令の独白――私室の寝台に横になり

   やれやれ、ようやくあの耄碌爺(もうろくじじい)の愚痴から解放された。明日から戦の準備で忙しくなるぞ。流れ者の騎士たちはほぼこの城に残ることだろう。ようやくこの俺にも付きが回ってきた。あの詩をかく美男の坊やに付き添ってこの城に来て運が向いてきた。俺は身分は低いが腕もたつ。読み書き計算も得意だ。城持ちになるに相応しい。

 醜い爺の毛むくじゃらな尻の穴まで舐めてやったんだ。礼として、この城はいただく。

 ん? こんな時間に誰がこの部屋に?

 ああ、なんだ、おまえか。何の用があってここに来た。奥方と騎士の件はよく知らせてくれた。報酬はもう十分に渡しただろう? 

 それとも昂奮(こうふん)して眠れないのか。俺もだよ。じゃあここに来い。強壮剤? 俺はここのお館と違ってそんなものは要らないが、喉が渇いていたところだ。ちょうどいい。
スポンサーサイト



*Edit ▽TB[0]▽CO[0]   

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

~ Trackback ~

トラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)